剣道は、現代的なスポーツとしての観点で捉えると、そこにはやや理解しにくい不合理なルールや決まりごとなどがいくつかあります。
そこで、日本剣道の長い歴史を踏まえながら、「面を打つ」という剣道の技法上の意味を探ることによって、現代剣道に受け継がれてきた真の目的と効果について考え、剣道の本質に迫ってみました。
なお、この記事の一部は月刊剣道日本の2003年7月号「初太刀 この一本」という特集記事の中で紹介されました。
[1]剣道とは何か?
- 武道かスポーツか?
- 不思議な光景
- 剣道に関する疑問
- 剣道の理念
- 剣道の手段と目的
- 剣の繰法を稽古するということ
- 修練するのは剣の理法である
- 剣の理法とは
- 剣の理法は自得する
- 百錬自得ということ
- 剣道の試合の意義
- まとめ
[2]剣道はなぜ面を打つのか
- 現代剣道の技法について
- 現代剣道における技法上の疑問
- 剣道と実戦の関係
- 真剣の刀法
- 竹刀の繰法
- 打突の機を捉えること
- メン打ちの意味
- メン以外の打突部位
- 相メンの稽古から始まる
- 更なる発展「一之太刀(ひとつのたち)」
- まとめ
[3]剣道の目的と効果
[4]剣道の歴史
- 剣道の歴史を学ぶ
- 日本剣道の起源
- 刀剣の出現
- 中国式剣法
- 武士の発生
- 日本刀の登場
- 剣術の発達
- 流派と剣客
- 防具と竹刀の発明
- 明治維新と廃刀令
- 撃剣興業
- 西南戦争と警視庁抜刀隊
- 大日本武徳会
- 武術教員養成所と学校剣道
- 大日本帝国剣道形
- 昭和天覧試合
- 第二次世界大戦と剣道
- 敗戦と剣道禁止時代
- 戦後の撓(しない)競技
- 全日本剣道連盟
- 剣道の普及と国際化
- まとめ